テレビ、ラジオ、CM、ゲームなどに声での演出を加えるナレーターという仕事には、現在多くの需要があります。声だけでさまざまな感情を表現したり、映像に演出を加えたりといった業務を担当するナレーターは、今後もさまざまなシーンで活躍するでしょう。
そんなナレーターになるには、必要なスキルを確認した上で、「ナレーターの仕事に向いている人」になる必要があります。技術職でもあるナレーターには向き不向きがあるため、前もって自分の特性とナレーターに向いている人の特徴を照らし合わせておくことがポイントです。
本記事ではナレーターになるための基本的な流れと、ナレーターに向いている人の特徴を紹介します。
ナレーターとは?
ナレーターとは、テレビやラジオなどのコンテンツ内で、声による演出を加える職業です。声で映像の詳細を伝えたり、ストーリーを言葉で語ることで没入感を高めたりといった効果を与えるのがナレーターの役割となっています。
ナレーターが担当する言葉による演出は「ナレーション」と呼ばれ、ストーリーの説明、キャラクターの心理などを声だけで伝えます。映像による動きの方が色々なことが伝わりやすいというメリットがありますが、ナレーターの声による演出にも独自の味があり、視聴側の想像力を掻き立てるなどの効果を期待できます。今後もナレーターには独自の役割が与えられ、エンタメや情報提供の場面で活躍していくことが予想されるでしょう。
ナレーターになるには?
「声がいい」「音読が上手い」といった特技だけでは、ナレーターになることはできません。基本的にナレーターになるための道筋をたどって、必要なスキルの習得や仕事を得るための環境に行き着く必要があるでしょう。
以下では、ナレーターになるための基本的な流れについて解説します。
学校や養成所でナレーターのスキルを身につける
ナレーターになるには、学校や養成所などで専門的なスキルを身につける必要があります。ナレーターや声優など、声を仕事に活用する職業は年々注目を集めているため、特化した学習環境や専門の学科を立ち上げる学校も増えています。ナレーターを養成する大学、短大、専門学校などをピックアップして、必要なスキルの習得が行える環境を探すのがナレーターになるための第一歩です。
ナレーターとしてスキルを獲得しつつ、その後の就職や仕事の獲得にまで視野を広げるのなら、養成所に入ることがおすすめです。ナレーターの養成所には、専門的な勉強および声の出し方や話し方の基本を学べる環境が整っています。プロのナレーターを育成するための専門機関であるため、講師もナレーターや声優として活躍してきた実力者がそろっています。本格的な環境でナレーターになるための準備が行えるため、本気でナレーターを目指すのなら養成所に入ることを検討してみてください。
声優やナレーターの事務所に所属する
学校や養成所でナレーターのスキルを身につけたら、事務所に所属して仕事を得ます。基本的に新人の声優やナレーターは、プロダクションに所属した上で、仕事を斡旋してもらいます。少しずつナレーターとしてのキャリアを積み上げ、独自の魅力を発揮していくことができれば、いずれ大物ナレーターとしてテレビ、ラジオ、演劇、映画吹き替えなどの世界で活躍できる可能性があるでしょう。
例えばプロの声優やナレーターを育成する養成所「俳協ボイス」は、オーディション合格者を「俳協(東京俳優生活協同組合)」に所属させ、さまざまな仕事を提供しています。現在は300名を超える俳優、声優、ナレーターが所属しているため、多くの先輩や同期たちと一緒にナレーターの仕事に挑戦可能です。
声優やナレーターの事務所は、近年のブームに合わせて増加しています。しかし、俳協はまだ今ほど声の仕事が注目されていなかった1960年に設立された事務所であるため、その歴史は他にはない魅力となっているのです。
ナレーターの仕事に興味があるのなら、「俳協ボイス」でスキルを学び、「俳協(東京俳優生活協同組合)」に所属するというルートがおすすめです。
ナレーターになるには「向いている人」を目指すのが重要!
ナレーターとして仕事を獲得していくには、「ナレーターに向いている人」を目指すことも重要です。ナレーターに向いている人は、自然と仕事のクオリティが高まったり、スキルアップに積極的になれたりするため、ナレーターとして成功する可能性が高まります。
以下では、ナレーターに向いている人の特徴を解説します。
聞き取りやすい声を持っていること
ナレーターに向いている人の特徴として、もっとも重要なのが「聞き取りやすい声を持っているか」どうかです。誰もがその声に好感を持ち、自然と聞き入ってしまうような声を持っている人ほど、ナレーターに向いていると言えるでしょう。
声の質は個性であるため、「声が高いから・低いからナレーターに向いていない」といったことは基本的にありません。例え高い声・低い声の人でも、聞き取りやすい声を持っている人は大勢います。逆にいわゆる「イケボ(イケメンボイス)」と呼ばれるタイプの声を持っていても、話し方や抑揚の付け方が下手だと聞き取りにくい声になってしまうでしょう。
聞き取りやすい声は天性のものもありますが、後天的にスキルとして身につけることもできるため、ナレーターを目指すのなら普段から相手のことを意識して聞き取りやすい声の出し方を研究してみるのがポイントです。
滑舌が良い
ナレーターに向いている人は、基本的に滑舌が良い必要があります。ナレーターとして読み上げる原稿のなかには、スラスラと声に出すことが難しい文章も多いです。滑舌が悪く、苦手な単語や音があると、担当できるナレーターの仕事が制限され、技術者としての評価も下がってしまうでしょう。
滑舌もトレーニングによって改善を目指せるため、自信がない場合にはプロ講師の指導を受けながらスムーズに話す技術を身につけるのがおすすめです。
伝えるべきことを瞬時に見極める観察力
ナレーターは声によって、さまざまな感情や情景を聞き手に伝えるのが仕事です。そのため原稿を読んでそのバックボーンを理解し、何のためにナレーションが必要なのかを瞬時に見極める観察力がある人ほどナレーターに向いています。
ただ原稿を読み上げるのではなく、感情を込めて抑揚をつけ、声だけでさまざまな情報を伝えるのがナレーターの仕事です。そのため普段からナレーターに求められることを理解するための観察力を鍛えたり、必要に合わせて声色を変化させる柔軟な技術を身につけたりすることがポイントです。
まとめ
ナレーターになるには、養成所などで専門スキルを学び、事務所に所属するのが一般的です。その上でナレーターに向いている人の特徴を理解し、今から「ナレーターに向いている人」になれるように準備をすることも必要になるでしょう。
この機会にナレーターに向いている人が持っている特徴やスキルをチェックし、自分をそこに近づけられるように努力をしてみてはいかがでしょうか。
ナレーターとして成功するためには、プロによる指導を受けて基礎能力を身につける必要があります。「俳協ボイス」では将来ナレーターや声優として活躍できる人材を育成する養成所として多くの実績を持っているため、この機会に入所試験をぜひ受験してみてはいかがでしょうか。